マネーロンダリング防止の世界的な機関、FATFがマルタを 「グレーリスト」に追加

マネーロンダリング防止の世界的な機関、FATFがマルタを 「グレーリスト」に追加

6月25日に行われた記者会見にて、マネーロンダリング防止の世界的な機関である金融活動作業部会(FATF)は、欧州連合(EU)加盟国のマルタを「グレーリスト」と呼ばれる「監視強化地域」のリストに追加したことを発表しました。

マルタ以外に、金融活動作業部会(FATF)によってグレーリストに追加された国としては、フィリピン、ハイチ、南スーダンがあります。

一方でガーナは対策が改善したとして、リストからは除外されました。パキスタンはテロ資金対策を進めていますが、まだ十分ではないとして、リストに残ることとなりました。

この記事では、なぜ今回マルタがグレーリストに追加されたのか、今度どのような対策をとるのかについて詳しく解説しています。

マルタがグレーリストに追加された理由

マルタは「マネーロンダリング、テロリストによる資金調達、核拡散資金調達への対策に戦略的な欠陥がある」という金融活動作業部会(FATF)の判断により、グレーリストに追加されました。

今回マルタがリストに追加されたより具体的な理由としては、これまでマルタ政府の対応に国際的な批判が多く出ていたからです。これまでマルタではパスポートの販売が行われていたり、国際的な税逃れを告発したパナマ文書で言及された政府当局者に対する法的措置が欠如していたりなど、複数の問題がありました。

また、マルタではオンラインギャンブルが市場規模の大きい産業として、成長しています。しかし、オンラインカジノなどのリモートゲーム事業者が、付加価値のないデータしか収集していない、ということが指摘されています。FIU(Financial Intelligence Unit)の報告によると、リモートゲームを含むすべての分野で、マネーロンダリングに関連する疑わしい取引報告が増加していることも明らかになっています。そのため、リモートゲームによる犯罪が増加しているのです。

このようなマルタの現状により、テロ対策、マネーロンダリング対策などが脆弱であるという最終的な判断に至り、グレーリストに追加されることになったのです。

今後のマルタ政府の対策

記者会見で金融活動作業部会(FATF)は、マルタ政府が「AML/CFT体制の有効性を強化するため、FATFおよびMONEYVALと協力することをハイレベルな政治的コミットメントとして表明した」と述べました。

そして、マルタ政府が3つの柱に焦点を当てたアクションプランを提示し、それを実行することを約束しました。

このプランでは、受益者情報が正確であることを実証し、提供された情報が不正確であることが判明した場合には、制裁措置をとることを決定しています。

また、FIUからの情報を有効に使用するなど、歳入庁長官と比較してFIUの役割をより明確にする予定です。

最後に、マルタ政府はFIUによるマネーロンダリングや脱税の分析を強化し、法執行機関のこれらの犯罪に対する罰則を厳しくするものとしています。

マルタではマネーロンダリングに関連する疑わしい取引が増加しているため、このように国として厳しく取り締まることは国際的な信頼を取り戻すためにも非常に重要だといえます。

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